メ環研

2021.12.16

メディア定点調査連載コラム2021-⑥ メディア接触のヘビー層・ミドル層・ライト層

メディア定点調査連載コラム2021-⑥ メディア接触のヘビー層・ミドル層・ライト層

コラム

Release

メディア定点調査連載コラム2021

メディア環境研究所が2006年から実施しているメディア定点調査。「メディア定点2021」は初めてコロナ禍のメディア環境をとらえた。コロナ禍でメディア環境はどう変化しているのか、生活者のメディア意識や行動にはどんな兆しが見えてきているのか、本連載コラムでご報告していく。

2021年のメディア総接触時間は過去最高の450.9分。調査開始時の2006年から115.7分増と2時間近く増加したが、接触者の時間量毎の分布はどのようになっているだろうか。 

メディア接触全体では、ヘビー層が急増して過半数

メディア接触者を、長時間接触者であるヘビー層、短時間接触者であるライト層、ヘビー層とライト層の中間に位置するミドル層に分けて時系列で見てみよう。メディア接触全体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、パソコン、タブレット端末、携帯電話/スマートフォンの7メディア合計)で見ると、ヘビー層(6時間以上接触)の割合が増加していることがわかる。2006年に4割弱(38.9%)だったヘビー層は2021年に6割(62.6%)を超え、15年間で大きく増加した。一方、2006年に3割弱(28.3%)だったミドル層(4時間以上6時間未満接触)は、2021年に2割(20.5%)と減少傾向にあり、ライト層(4時間未満)は2006年の3割(30.3%)から2021年は約1割(14.5%)と半減した。メディア接触全体で見ると、ヘビー層が増加し、過半数を占めるまでになった。(図1)

図1  メディア総接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

携帯電話/スマートフォンの接触は、ヘビー層3割・ミドル層4割

メディア接触全体のヘビー層を牽引しているのは、携帯電話/スマートフォンである。携帯電話/スマートフォン接触者をヘビー層・ミドル層・ライト層の分布で見ると、2006年に僅か0.5%だったヘビー層は大きく増加し、2021年に3割(30.6%)を超えた。ミドル層も2006年(3.6%)から37.5ポイント増加して4割(41.1%)となった。2006年に9割(93.5%)だったライト層は、2021年に3割(28.1%)を切って急速に減少している。(図2)
携帯電話/スマートフォンは、ヘビー層:3時間以上接触、ミドル層:1時間以上3時間未満接触、ライト層:1時間未満接触と定義

図2 携帯電話/スマートフォン接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

マスメディアの接触は、ライト層が増加

テレビ接触者のヘビー層・ミドル層・ライト層の分布を見ると、最も大きな割合を占めるミドル層は変化があまり見られず、半数弱で推移している。ヘビー層は2006年の4割(42.2%)から3割(34.1%)と減少傾向、ライト層は2006年(9.7%)から増加して2021年は約2割(18.7%)となった。(図3)
テレビは、携帯電話/スマートフォンと同様、ヘビー層:3時間以上接触、ミドル層:1時間以上3時間未満接触、ライト層:1時間未満接触と定義

図3 テレビ接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

ライト層は、テレビのみならず、ラジオ(2006年:78.3%→2021年:85.0%)、新聞(2006年:23.7%→2021年:59.8%)、雑誌(2006年:43.5%→2021年:71.3%)においても増加しており、マスメディア接触者は、ライト層が増加傾向にある。(図4-6)
ラジオは、テレビ、携帯電話/スマートフォンと同様、ヘビー層:3時間以上接触、ミドル層:1時間以上3時間未満接触、ライト層:1時間未満接触と定義
新聞と雑誌は、ヘビー層:30分以上接触、ミドル層:10分以上30分未満接触、ライト層:10分未満接触と定義

図4 ラジオ接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

図5 新聞接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

図6 雑誌接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

スマホの中は大激戦
パソコンやタブレットでは、まだライト層の存在感が大きい。(図7・8)

図7 パソコン接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

図8 タブレット接触時間 ライト層・ミドル層・ヘビー層割合

携帯電話/スマートフォンは急速にライト層が減少しているので、パソコンやタブレットもテレビのようにライト層が2割を切る日も近そうだ。SNS、ゲーム、動画、音楽、ショッピングなどスマホでできることが飛躍的に増加し、テレビ番組などのマスメディアコンテンツもスマホに拡張している。コミュニケーションやメディア行動、生活行動が溢れるスマホの中では時間の奪い合いが起こっている。激戦であるスマホで如何に存在感を高めていくのかは、コンテンツを発信する際の当面の課題になりそうだ。

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