「メディア定点調査2016」時系列分析 ~メディア環境の10年変化~
メディア環境研究所は、生活者のメディア接触の現状を調査・分析する「メディア定点調査」を2006年から行っています。調査開始10年を迎えた本年は、時系列分析を実施し、メディア環境の10年間の変化を振り返りました。
以下、分析結果(東京地区)トピックスです。
1.メディア総接触時間は過去最大の393.8分。
「携帯・スマホ」と「タブレット」の合計が全体のシェアの3割に迫る
・1日あたりのメディア総接触時間は393.8分。昨年から10分強増加して初めて390分台に乗り、過去最大となった。「携帯・スマホ」と「タブレット」の伸長がメディア総接触時間の増加を牽引し、「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌」も微増。「パソコン」のみ減少した。
・昨年、メディア総接触時間のシェアの1/4を超えた「携帯・スマホ」と「タブレット」のシェアは合計で29.3%と3割に迫る勢い。
・「スマホ」の所有率は70.7%で昨年とほぼ変わらず横ばい。一方、「タブレット」の所有率は昨年から10ポイント強上昇して38.8%と、4割に近づく。
2.メディアイメージでは「携帯・スマホ」の「情報が早くて新しい」が10年間で3倍強の伸び
・「携帯・スマホ」のメディアイメージはさまざまな項目が10年間で急伸した。特に「情報が早くて新しい」の伸びが顕著で、昨年「テレビ」を上回り、今年「パソコン」を抜いて67.0%と、2006年の21.2%から3倍以上になった。
・また、「自分にとってなくてはならない」(2006年:12.2%→2016年:53.7%)、「知りたい情報が詳しく分かる」(2006年:12.2%→2016年:47.7%)などの伸長も著しい。
・他のメディアのイメージも次のような項目が10年間で大きく変化した。「テレビ」は「分かりやすく伝えてくれる」(2006年:58.9%→2016年:69.3%)、「ラジオ」は「生活者の声に耳を傾けてくれる感じ」(2006年:21.6%→2016年:30.0%)、「新聞」は「ポリシーやメッセージを感じる」(2006年:38.1%→2016年:48.3%)、「雑誌」は「センスがいい・カッコいい」(2006年:22.5%→2016年:30.8%)、「パソコン」は「斬新な情報が多い」(2006年:31.4%→2016年:41.3%)などといったイメージが上昇した。
3.「テレビ」をインターネット回線に接続している比率は31.0%、初めて3割を超える
・「テレビ」をインターネット回線に接続している比率は、2012年の調査開始時から2割前後で推移していたが、今年8ポイント近く上昇して31.0%となり、初めて3割を超えた。
詳細については下記リンクから資料ダウンロードが可能です。
※掲載している情報/見解、研究員や執筆者の所属/経歴/肩書などは掲載当時のものです。