メ環研

「メディア定点調査」とは

メディアに専門特化した時系列分析可能な定点調査です。
デモグラ・地区比較が可能で、多種多様な質問項目から、メディア生活やメディアサービス・市場の現状・変化・兆しをとらえることができます。

調査概要

調査目的:メディアの接触時間やイメージ評価、メディアサービスの利用実態からメディア意識まで、生活者のメディア生活全般を定点観測し、そのブレイクポイント/ダウンポイントの兆しを発見すること
調査地区:東京都
標本抽出方法:RDD (Random Digit Dialing)
調査方法:郵送調査法
調査対象者:15~69歳の男女
標本構成:652サンプル
     2021年住民基本台帳に基づき性年代でウエイトバックを実施
調査期間:2022年1月20日~2月4日
調査実施機関:株式会社ビデオリサーチ

 

 

 

調査結果

「メディア定点調査2022」 主なポイント

メディア総接触時間445.5分。「携帯電話/スマートフォン」が「テレビ」を上回り、首位に

テレビ受像機のインターネット接続率は51.4%と初めて過半数に達する

オンラインによるつなぎっぱなしのコミュニケーションやコンテンツ同時視聴は、若年層で3割前後


メディア総接触時間の時系列推移(1日あたり・週平均)

2022年のメディア総接触時間は445.5分(1日あたり/週平均)。過去最高を記録した昨年からは5.4分減少したが、高止まりで推移している。「携帯電話/スマートフォン」(146.9分 昨年から7.7分増)は、今年初めて「テレビ」の接触時間(143.6分 昨年から6.4分減)を上回った。「雑誌」「タブレット端末」は微増。それ以外のメディアは減少した。コロナ禍のメディア環境を初めて観測し、メディア接触が大きく変化した昨年度からの傾向は継続していると捉えている。

メディア総接触時間の構成比 時系列推移(1日あたり・週平均

昨年大きく増加したデジタル(「携帯電話/スマートフォン」「タブレット端末」「パソコン」の合計)が全体に占める割合は昨年から1.9ポイント増の57.1%。デジタルシフトは加速している。「携帯電話/スマートフォン」のシェアは33.0%と全体の1/3に達する勢いで、初めて「テレビ」のシェア(32.2%)を抜き、7メディア中トップとなった。

性年代別メディア総接触時間(1日あたり・週平均  2022年)

性年代別のメディア総接触時間を見ると、若年層は男女共に「携帯電話/スマートフォン」の接触時間が長く、200分前後となっている。高齢層は「テレビ」の接触時間が長い傾向にあり、女性50~60代では200分超。「パソコン」は男性20代・40代で100分を超え、「タブレット端末」は男性20~30代で60分前後と「携帯電話/スマートフォン」のみならず、デジタル全体の存在感が大きいことが見えてくる。最もメディア総接触時間が長いのは男性20代で500分を超えている。
   

性年代別メディア総接触時間の構成比( 2022年)

若年層(10代・20代)はデジタル(「携帯電話/スマートフォン」「タブレット端末」「パソコン」の合計)が全体の7割前後を占めている。最もデジタルの割合が高いのは男性20代で、78.7%と8割近い。「携帯電話/スマートフォン」「パソコン」「タブレット端末」とスクリーンを使い分けている様子が伺える。

スマートフォン所有率の時系列推移

スマートフォンの所有率は微増し、96.5.%と100%に近づきつつある。

性年代別スマートフォン所有率

スマートフォン所有率は全性年代で初めて9割を超え、若年層では100%所有が出現。所有に関する年代差はほぼなくなったと言える。

タブレット端末所有率の時系列推移

タブレット端末所有率は、今年46.2%。昨年からは微減だが、約半数が持つメディアとしての位置づけに変わりはない。

性年代別タブレット端末所有率(2022年)

性年代別で見ると、男性30~40代の所有が高く、6割前後となっている。50~60代では所有が低い傾向にあり、年代差がなくなりつつあるスマートフォン所有と異なり、年代差が見られる。

テレビを取り巻くメディア環境の変化

テレビ受像機のインターネット接続率は昨年から5.6ポイント増加し、51.4%と過半数に達した。コロナ禍で急伸した民放公式テレビポータルTVerの利用率は更に伸びて、初めて3割(32.0%)を超えた。一昨年から急速に伸長した定額制動画配信サービスの利用率は47.5%。勢いは鈍化したが、増加傾向は続いている。テレビ視聴の自由度は高まり、コンテンツの選択肢は増加し、テレビ受像機の活用の多様化も進んでいくことが予想される。テレビを取り巻くメディア環境は目覚ましく変化している。


生活者の新しいメディア行動

コロナ禍で在宅時間が増えた結果、長時間のオンラインコミュニケーションや別の場所にいる人とのオンラインによるコンテンツ同時視聴といった新しいメディア行動が生まれた。その兆しは若年層に顕著に見られる。親しい人と「オンラインでつなぎっぱなしで過ごすことがある」は全体では2割弱(16.2%)だが、10~20代は3割強。別の場所にいる親しい人と「オンラインでコンテンツを同時視聴することがある」は全体では1割だが、20代は約3割である。メディアサービスのデジタル化は進み、オンラインによるつなぎっぱなしのコミュニケーションやコンテンツの同時視聴といった新たなメディア行動は、若年層に根付き始めている。





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